ひまりのアンチエイジングライフ

こんにちわ。 中医学と薬膳で、どこまで老化にあらがえるのでしょうか。 魅惑の50代、まだまだ頑張らなければなりません。 日々の食事や日常の習慣など、日々感じたことを綴っていきたいと思います。

2018年09月

昨日は、「気」について書きました。


「気」のお仕事の一つに防衛作用があります。
これは、身体の表面に気のバリアーを張って邪気から
身を守ってくれるんです。
中医学では、邪気は毛穴からも入るとされています。
目には見えませんが、体表面って穴が一杯あるんですよ。


夏は汗を一杯かいて肌もゆるくなって、毛穴が閉じることはありません。
毛穴が開ききったところに、乾燥の秋がやってきます。

秋は風が吹く季節でもありますよね。 この風がウイルスや花粉などを
連れてやってくるわけです。
乾燥と気温低下が、ウイルスは大好きなんです。


夏に冷たい物の取りすぎなどで、脾が弱っていると
「気」が作られなくなると言いました。


すると?
身を守る気のバリアーがないので、開いた毛穴から邪気が
入って来ます。


これを防いでくれるのが、
実は、酸味の力で助けてくれるんです。

酸味の効能に、収斂(しゅうれん)というのがあります。
だらだらとした体調や津液のもれなどを引き締めてくれる効能です。
これが、毛穴を引き締めて、邪気の侵入を防いでくれるんですね!


(この酸味、春の五味でもあります。 春にも春一番というぐらい
風が吹く季節で、花粉症やウイルスが飛び交います。 
冬の寒さで閉じていた毛穴が春の陽気で気温が上がると毛穴が
ゆるむんです。そこに春の邪気がはいってくるんですね。)


というわけで、今の季節の変わり目には、脾を強化して
酸味を取り入れて、邪気から身を守ることを意識したいと思います。



脾の強化には黄色の食材のサツマイモと、気を補ってくれるなつめと、
酸味のレモンと、潤いの蜂蜜をつかった簡単デザートを作りました。


●リンゴとサツマイモのレモン蒸し煮
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<材料>
リンゴ      1個
サツマイモ   200g
なつめ      2個
はちみつ    小さじ2
レモン      大さじ1
水         少々

<作り方>
1、リンゴは皮をむいてくし形に切る。サツマイモは1センチの輪切り、
  なつめはお湯で柔らかく戻しておく。
2、鍋にリンゴを並べ、上にサツマイモ、なつめを重ねて置く。
3、その上にレモンをかけ蜂蜜をかける。
4、火をつけて蓋をして、弱火で20分蒸し煮する。
5、リンゴの水分量により、焦げそうなら水を少し足す。


これは、蒸し煮ですから本来は水は一滴もいれないんですが、
水分量の少ないリンゴだと、焦げることがあるので、様子を見ながら
水を調節してくださいね。


子供からお年寄りまで、身体に優しいデザートです。

今日は、「気・血・水」の「気」について書きたいと思います。


先日から気がどうとかという話を良く書いていますが、
そもそも「気」とはどういうもの?という事ですよね。

中医学では、
「気血水」は、身体を構成する3つの要素です。
その中でも、生命を維持する最も基本的な物質が、「気」です。
「気」が先にあって、血や水(津液)を生み出します。



人体の「気」は、先天の精と後天の精によって作られます。

先天の精・・・・親からもらった精気(に蓄えられる)

後天の精・・・・飲食物から作られた気 (で作られる)   
         呼吸によってとりこまれた精気(で取り込む)


おぎゃ~と生まれたときは、親からもらった精気が100%です。
これがに蓄えられているのですから、腎が成長や生殖、ホルモンと
関係しているのは、生命力の源だからですね。
このに蓄えられた先天の精は、年齢を重ねるごとに減っていきます。
老化現象は、腎の精が減り、機能が弱ることによって現れます。


この減っていく先天の精を、補うのが、後天の精です。
飲食物から栄養素をで取り込み、気を生みます。
また、呼吸によってもで取り込み、気を生みます。


というわけで、
「気」というエネルギーを作り出すのは、「腎」「脾」「肺」の
3つの臓器が関連しあっているのですね。

 
また、
気のお仕事は、
1、身体を温める
2、血や水を臓腑に運んだり、排泄したりする
3、身体の表面を気のバリアで、外の邪気から守る
4、血や汗や尿やなどが漏れ出すのを防ぐ
5、飲食物が気に変わるなど変化する働き


などがあります。
なので、気が不足すると?
身体が冷えたり、身体を邪気から守れないので、
外からの邪気に、やられて不調になってしまいます。
汗がだらだら出たり、尿漏れがあったり、鼻血などが
出やすくなります。
また気が足りないので気血水を十分に作れなくなります。
その他にも、気が不足することで起きる失調は様々あります。



50代にもなると、腎の機能が弱ってくるので、「気」が減ってきます。
また、脾の機能も弱ってくるので、「気」が作られません。
肺の機能も弱ってくるので、呼吸が浅くなり、十分な「気」を取り込む
事が出来ません。

こういう「気」が十分にない状態を「気虚」といい、「気虚体質」と
言います。
更年期の女性のほとんどが、気虚体質といえますよね。


そこで、対策としては、
腎、脾、肺を、強化する食材を取り入れながら、
呼吸を深くして、精気を取り込むことが大事になってきます。

腎・・・塩から味(ミネラル類)、  黒い食材(ひじき、わかめ、黒ゴマ、黒豆など)
脾・・・甘味(穀物、豆類の甘さ)、黄色い食材(米、豆、かぼちゃなど・・)
肺・・・辛味(適度な辛さ)・・・・・・ 白い食材(白菜、大根、レンコン、白きくらげなど)


深呼吸って、とっても大事だったんですね。
「気」をダイレクトに体に取り込むことなんですものね。

参考にしてみてくださいね。



※おまけ
この子は、まだまだエネルギーに溢れています。
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こんばんわ

今日は、空気は冷たいのに、湿度が高くて
蒸し暑いという、うっとおしいお天気でした。

久しぶりにエステに行ってきました。
毎年夏の終わりには、日焼けした肌をリセットしに、
ピーリングを受けています。

お肌の弱い方はピリピリが強く感じられるかもしれませんが、
私は気に入っていてもう10年以上続けています。

私はこれを、「お肌のお祓い」と呼んでいます。
猛暑の後の黒い影のようなものが顔に張り付いていたのですが、
ピーリングをすると、影が祓われて、本来の輝きを取り戻すと
いいますか。。。

ちょっと大げさですね。 (^▽^)
それぐらい気に入っているということです。 



さて秋の食薬の代表選手の一つといえば、レンコンですが、

レンコンの効能は本当に素晴らしくて、秋から冬の間の
気管支を守ってくれるお助けマンです。


今日はレンコンのすり流し汁を作りました。

・蓮根は、
平性で、心、肝、脾、胃によい
身体や血に溜まった余分な熱を取り、血行を良くし暑気あたりを
解消する。
喉を潤し、渇きを鎮める。
酒の毒を解消し、胃腸を丈夫にする。
血を作る養血作用があり、五臓を整える。

酢と合わせることで、健胃作用が高まり、食べ過ぎ飲みすぎに
よる胃のもたれや、胸やけをすっきりさせてくれます。

これと合わせる
・長芋は、
肺の機能を高め、肌を潤す。
胃腸を丈夫にし、吸収力を高め体力をつける
利尿作用がある。 

・わかめは、
ミネラルや食物繊維が豊富で便秘に良い
栄養成分のフコイダンが、NK細胞を活性し、免疫力を
あげてくれます。
ヨウ素が豊富で交感神経を刺激して代謝を上げます
カリウムが多く、浮腫みの解消にもなります。


●レンコンのすり流し汁
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<材料>
蓮根       100g
長芋       100g
乾燥わかめ   少量
豆苗        少量
昆布だし     700cc
塩、醤油     適量

<作り方>
1、レンコンは皮付きのまま摩り下ろす、長芋は
  1センチ角に切る。 
  豆苗は4センチ長さに切る
2、鍋に昆布だしを入れ火にかけ、沸騰してきたら
  蓮根と長芋を入れる。 アクが出てきたら取りながらしばらく煮る。
  
3、長芋が柔らかくなったら塩、醤油で味を整え、豆苗を入れ
  火を止める。

食べるときに、梅干し一個を入れても美味しいですよ。

このお汁は、トロリとしていてポタージュのようです。
優しいお味だけど、咽喉や気管支にすごくよいので、
これから活躍してくれると思います。

今日は一気に秋になったかと思うくらい、日中の
風が涼しくて肌寒かったですね。


これで猛暑がぶり返したりすると、自律神経がついていかなくて
不調になったりします。

台風や雨の影響で湿気と、秋の乾燥が交互にやってきますから、
水はけのよい体つくりをしながら、潤いも入れてやるような
食生活をしたいと思います。


大根やきゅうり、トマト、冬瓜、アスパラガス、セロリ、白菜、ぶどう、
などは、身体の乾燥を改善するとともに、余分な水分を取り除く
効能があるので、お勧めです。



さて、今日は黒豆の塩煮を作りました。

黒豆も利水効果があるので浮腫み予防になりますし、
血の巡りをよくしてくれたり、白髪の改善にも効果があるとされます。
老化と共に減っていく津液(陰液ともいう)を補ってくれます。
特に煮豆の汁に栄養が流れるので、汁をお茶のように飲むと
視力低下を改善すると言われています。


特に、腎の強化になります。
腎は五臓の影の司令塔と言われるぐらい、影響力のある
臓器です。

というのも、生命の源であり、生命力、生殖能力の源である
「精」(エネルギーの源)を蓄えている場所なんです。

精とは、気、血、水でいうところの ”気” をさします。
人体を構成する基本物質で、臓腑の機能を円滑に
動かすのは、気の力が必要です。


またこの精は、親からもらった精気が基本になります。
年をとるごとに、この腎の精気は少なくなっていきます。

少なくなっていく精気を補うのが、飲食物からの栄養素と
自然界の精気になります。


腎の精気が少なくなって、機能不調になると、
老化現象が現れます。 白髪が多くなったり、骨がスカスカに
なったり、、老眼や、耳鳴りや、耳が遠くなったりいろんな不調が体に
あらわれるようになります。


かくいう私も50代になって一気に白髪が増え、抜け毛も多く
なってきました。
またジーっという耳鳴りも最近はあります。

もう老化だから仕方ないとか・・・
それはそうなんですが、やっぱりあらがいたいですよね。


そんな腎を強化するのは、五味でいうところの塩味(ミネラル)と
五色でいうところの黒の食材たちです。

黒豆、黒きくらげ、ひじき、わかめ、昆布、黒ゴマなどがあります。

私も日々の食事には、わかめ、黒ゴマは良く使います。
黒きくらげの炒め物やひじきの煮物なども常備食でよく
作ります。 

量は少しでも毎日続けることが、大事ですね!
まだまだ、これからですものね! (^▽^)


●黒豆の塩煮
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<材料>
黒豆      70g
水       500cc
塩      ひとつまみ

<作り方>
1、黒豆は一晩水に戻しておきます。
2、鍋に黒豆、水を入れて火にかけ沸騰したらアクをとり
  弱火にして、途中水が少なくなったらさし水をして
  柔らかくなるまで煮る。
3、柔らかくなったら塩を入れ味を見る。
4、汁ごとたっぷりお椀に注ぎ、好みで蜂蜜をかけて頂く。

黒豆は砂糖で煮るのが一般的ですが、食薬としていただく場合は
砂糖は抜きの方が良いです。 余れば、冷凍保存できます。

昨日今日は、日中でも風が涼しいと思いました。
何かはおり物がひとつ欲しくなってきましたね。
夏の猛暑が酷すぎて、秋を心待ちにしていましたが、
やっと秋到来でしょうか。


台風や雨の名残で、まだ湿気が残っていますが、
秋といえば、乾燥が気になる季節です。
秋の邪気は、「燥邪」といって、乾燥によるトラブルが
多くなります。


五行図では、秋の五臓は「」です。 
肺の機能が活発になるので、咳やぜんそく、咽喉や
胸の痛みなど、呼吸器系が侵されやすい時期でもあります。
気温低下とともに、皮膚の毛穴が閉じ、汗をかかなくなるので
皮膚が乾燥し、身体に必要な水分を失いやすいので、髪や
肌のパサつき、あかぎれ、便秘などにも注意が必要です。




秋の初めはまだ、夏の名残が色濃く残っていますから、
気温の高い日が続くことがあるので、身体の熱を冷ます食材を
うまく取り入れていきます。

夏バテで体力を消耗してしまった方は、この時期旬の食材でも
あるカツオや秋刀魚、サツマイモや栗など、気を補う食材も
上手に取り入れていきましょう。



◆秋に消耗する肺の機能を高め、潤いを保つ食材として、

 食材:長芋、白きくらげ、れんこん、ユリ根、松の実、ピーナッツ、白ごま、豚肉


◆体に必要な水分の事を津液(しんえき)といいます。津液を
 生み出す「酸甘化陰」(さんかんかいん)は、甘酸っぱい物は
 津液(陰液ともいう)を生み出します。

 食材:梅、あんず、レモン、いちじく、ぶどう、梨、柿、豆腐、白きくらげ、長芋など


◆辛みのあるものを上手に取って、燥邪を飛ばしましょう
 辛みの物はエネルギーや、血液の流れを良くし、新陳代謝を
 活発にしてくれます。 しかし取りすぎるとかえって乾燥します。

 食材:ねぎ、しそ、生姜、シナモン、香菜など




今日は、潤いの優秀果物である、梨と無花果を使った
ちょっと変わった煮物を作りました。
出汁に、果物の甘みが溶け込み、汁も美味しいですよ。



●梨と無花果の胡麻クリーム和え
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<材料>
梨           半分
無花果        5個
白ごまペースト 小さじ1
白みそ      小さじ2
豆乳        大さじ1
昆布だし      1カップ強
塩、醤油      少々

<作り方>
1、無花果は皮を剥き、半分に切る、梨は薄いくし形に切る。
2、鍋にだし汁を入れ、塩醤油で薄い味をつけたところに
  イチジクと梨を入れ、5分ほど弱火で煮る。
3、ボールに白ごまペーストと白みそ、豆乳を入れ混ぜ合わせる。
4、器に、無花果、梨を入れ、上から胡麻クリームをかけて頂く


・無花果は、
胃腸を丈夫にし、肺を潤し、咳を鎮めます。
炎症を収めて、浮腫みを解消し、
高血圧や糖尿病には効能があると言われています。
粘膜や肌が乾燥し、目が疲れやすく口が渇く人には
適した果物です。
無花果は鉄分やビタミン、食物繊維、カルシウムなどが
豊富に含まれています。
タンパク質の消化酵素があるので肉類と一緒にとると
よいでしょう。
鉄分が多いので、食べ過ぎると胃の負担になり、
カルシウムのバランスが崩れかえってカルシウムを排除する
恐れがあるので、食べ過ぎには注意が必要です。


・梨は、
津液の生成を促し、乾燥した体を潤います。
毛細血管の循環障害を改善し、糖尿病の改善をします。
カリウムが多いので、利尿作用により血圧が降下します。
タンパク質の消化酵素を含んでいます。
梨のサポニンは体内の脂質のさびを抑制し、代謝を
促進します。



梨も無花果も加熱することで、潤す力が増すと
言われています。

・白ごまは、
肝と腎の機能を高めます。
腸を潤し、便通をよくします。 精力をつけて血を補います。
今回は練りごまを使ったので、消化は問題ないのですが、
生の胡麻は消化が悪いので、必ず煎ってからすりつぶして
使ってくださいね。


ポイントは、煮過ぎないことです。
煮すぎるとドロドロになってしまいます。

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